99.絵の具
僕は、読む人が絵を書く時の、
絵の具として文字を並べている。
なのに、僕の中の絵はどれも、
白黒のモノトーンだ。
少しでも色が付くと、煩悩まみれと
なり僕の絵ではなくなる。
天然色の絵が描ければ、
皆んなと話が合うのかも知れないが、
死ぬほど退屈なのは想像が付く。
音楽も、オーケストラの響きより、
ピアノなどのソロ演奏が好きだ。
酒が飲めないのは、人生の半分を
損していると言われた事も有る。
要は、面白味の無い男なのかも知れない。
ただ、僕の言葉で、
周りが元気になるのを見るのが好きだ。