縁を切られた娘に、
贖罪のつもりで「届かないメール」
と題して69通のメールを書いた。
何の返信も無いので、
謝罪や弁明は諦め、
「風の便り」と題した、
一人語りを書き始めた。
風の便りは、
5通で終わりにした。
一切の未練を断って、
風になりたいと思った。
風史の庵(ふうしのいほり)と言う、
フォルダーを作り、
73年間を振り返る、
一人語りを書き始めた。
最初は、
風師と書いて見たが、
師が偉そうで美しくない。
自分の名前から1文字取って、
風史として見た。
歴史を研究する様にと、
親父に貰った名前だが、
改めて「史」の意味を調べてみた。
①できごとを書きしるした書。時勢の変遷。
②できごとを書きしるす役人。書き役。
自分がやりたい事が、
少し見えて来たような気がした。
年表が覚えられず、
歴史が苦手だった僕に、
今になって届いた、
親父からのメッセージだろう。
人から逃れ、
隠遁生活に近い日々だった僕には、
話の種がほとんど無い。
会社を畳むかどうか悩んでいた時、
気晴らしに見た動画で、
何人かのインフルエンサーを知った。
彼等や役者の方々などを、
ネタにさせて貰いながら、
思い付くまま書いて来た。
今まで、
絶対だと思っていた事が、
どうでもいい事に思えて来た。
風の時代とは、
風が主役なのではなく、
風が風らしく生きる事が、
許される時代なのではないだろうか?
2025年7月5日 風史
fushinoihori@jcom.zaq.ne.jp