若い女性の、早田ひなさんの口から、
知覧と云う言葉が出たのを聞き、
頭を殴られた様な衝撃を受けた。
僕が幼い頃、映画やテレビでは、
特別攻撃隊員や回天搭乗員の方々を、
英雄として描いていた。
幼稚な僕は、
野良犬の様に野垂れ死にする位なら、
彼等の様に勇ましく散りたいとさえ
思っていた。
長い間封印して来た思いが、
早田さんの言葉で目を覚ました。
彼等の死を知る度に、
可哀想と云う言葉が出て来てしまう。
間違った国策や教育の結果で有っても、
彼等は、それを信じて命を散らした。
可哀想と云う言葉は、
彼等の生き様を、
否定する事になってしまう。
胸の奥から込み上げてくる、
可哀想と云う言葉を飲み込み、
無言で冥福を祈る事が辛かった。
#早田ひなさん 7月7日 蟹座 水